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ブレーキの基礎知識

ブレーキの作動原理

イメージブレーキペダルを踏み込むと、その力はマスターシリンダーによって油圧に変えられます。この圧力はブレーキフルードによって全ての車輪のブレーキに伝わります。

  • ディスクブレーキ採用の車輪
    ブレーキベダルを踏み込む力が油圧キャリパーを動かして、ブレーキパッドをディスクに押し付けます。
  • ドラムブレーキ採用の車輪
    ブレーキペダルを踏み込む力が2つのドラムシューを押し広げてドラムに接触させます。

いずれの方式でも、ブレーキをかけている間、車両の運動エネルギーは摩擦によって熱に変化します。

 

現代のブレーキ技術

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  • 現代のほとんどのクルマが制動力の60%を前輪にかけています。

通常前輪にディスクブレーキが採用されているのは、ディクスブレーキはドラムブレ-キに比べて耐久性と効率において優れているからです。

  • マスターバック(制動補助倍力装置)
    この装置によって、ブレーキペダルを踏み込む力の削減と同時にブレーキにかける圧力を高めています。ここで忘れていけないのは、エンジンがかかっていない状態ではこの装置は働かないため、ペダルにより大きな力をかけなければならないことです。
 
  • 多くのクルマにアンチロック・ブレーキングシステム(ABS)が搭載されています。
    このシステムは、緊急時や滑りやすい道路状況でのブレーキ時にも車輪をロックさせない装置であり、その結果ブレーキをかけながらのハンドル操作が可能になります。

ブレーキの構成部品

ディスクブレーキ

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ディスクブレーキシステムは、踏力に応じた制動力が得られブレーキの熱を効率よく分散する点において優れています。そのため、主として前輪用ブレーキに採用されています。

ディスクブレーキは、次の部品で構成されています。

  • 車輪に取り付けられた、鋳鉄ディスク
  • シャーシに取り付けられたブレーキパッドを含むキャリパー
 

キャリパー内のピストンが油圧によって押し出され、ブレーキパッドと、車輪に固定されているディクスが接触して発生する摩擦力によってックルマを減速させます。

ブレーキパット

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130km/hで走行する1トンのクルマを停止させるには、150kW(200BHP)のエネルギーを必要とします。このエネルギーによってブレーキパッドの温度は、約300度~800度も上昇します。
ブレーキパッドの素材は、ディスクの素材よりも柔らかい為、ディスクよりも先に消耗します。そのため、ブレーキパッドは定期的に点検し、厚みが2mm以下になった時には交換する必要があります。
ブレーキパッドが消耗すると、ディスクそのものを傷つける恐れがあります。さらに急停止時の際、ハンドル操作ができなくなる可能性もあるのです。またブレーキパッドにオイル等が付着しているとき効きが悪くなり、制動距離が延びます。

 

同じモデルで同じ年式であっても、異なるキャリパーが装着されている場合があります。既に装着されているブレーキパッドをご確認の上、同じものを左右同時に交換してください。

オートモビル・プジョー社は、環境破壊を考慮したノンアスベスト・ブレーキパッドを最初に開発したメーカーのひとつです。このノンアスベスト・ブレーキパッドは、アスベストにかかわる諸問題をクリアし、なおかつ従来のアスベストを使用したブレーキパッドと同等の制動力を確保することに成功しました。

ブレーキディスク

イメージ ブレーキディスクも、大変重要な部品の一つです。ブレーキをかける度に強い力がかかるので、厳しい条件下での耐久性が要求されます。

ブレーキディスクは、ブレーキパッドが最大の性能を発揮できるよう常に良いコンディションを保たなければなりません。したがってブレーキパッドを交換する際にはブレーキディスクの点検も同時にお勧めします。
もしもブレーキディスクに深い傷、ひび割れ、表面の酸化など、なんらかの以上が見られればすぐに交換してください。また、ブレーキディスクの交換時には、ブレーキパッドも同時に新品に交換してください。

 

ブレーキパッド同様、ブレーキディスクも消耗品です。定期的に点検と交換を行ってください。

ドラムブレーキ

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ドラムブレーキは、次の部品で構成されています。

  • 車輪に固定された鋳鉄ドラム
  • シャーシに取り付けられている耐熱、耐摩耗性のシュー
  • ドラムとシューを接触させるためのホイールシリンダー

シュー、ブレーキシリンダー、そしてスプリング、これら3点が全てバランスよく働くことによってブレーキがかかります。ドラムブレーキを修理する再には、これらの3点を同時に交換することをお勧めします。ディスクブレーキほどではないにしても、常にストレスにさらされています。ライニングの厚みは最低でも 1.5mmは必要ですので定期的に点検をしてください。

 

基準以下の部品や不具合のある部品を使用し続けると、踏みしろが長くなり異音やタイヤのロックなどの危険につながります。

ブレーキフルード

ブレーキフルードはブレーキペダルの踏力をマスターシリンダー経由で各車輪へ伝えるものです。メーターパネル内にブレーキフルードが少なくなった場合の警告灯はありますが、運行前にフルードの量を点検するようにしてください。
ブレーキフルードの減りが早い場合は、直ちにお申し出ください。

年数を経たブレーキフルードは、ブレーキの信頼性の低下を招き山道のようにブレーキを頻繁に使う条件では、フェード現象を起こすこともあります。
ブレーキフルードは、2年もしくは60,000kmごとの交換をお勧めします。

お客様を守る、プジョー純正部品

イメージプジョー純正部品のブレーキパッドやライニングは安全性(確実な制動力、高い耐久性)、経済力(純正パッドは長持ち)、快適性(少ない踏力で十分な制動)に優れています。ブレーキディスクやドラムに関しても同様に、耐久性、耐熱性、そして静粛性に優れています。

 

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